なんつーか、良くないすか。
今回のタイトル。
そこはかとなく壮大なスケールを連想させるこの感じ。
何らかの伝説を巡る熱い冒険の匂い。
ぜひともゲームのサブタイトルあたりに起用してほしい。
『ドラゴンクエスト 〜天下の秀峰と三種の鍋〜』
とか。
『信長の野望 〜天下の秀峰と三種の鍋〜』
みたいな。
こうなってくるともう完全に鍋がキーアイテムなわけで。
種族間、はたまた国家間の統治に関わる謎の威光を放って見えるから不思議。
でもまあ関連性でいうとドラゴンでもなく信長でもなく、鉞かついだアイツなんですけどね。
うっかり熊で馬の稽古しちゃったりして。
そうです、金時山と言えばあの人。
つーことで真夏の金太郎ブログ、はじまるよー!
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2019年8月17日(日)
ピピピピピッ、とスマートフォンのアラームが鳴り、俺は薄暗い部屋の中で目を覚ました。
15p程開けているカーテンの隙間から覗く景色も黒く濁っており、どうやら夜はまだすこし続くようだった。
4時過ぎ。アイコスにヒートスティックを差し込み、加熱ボタンを長押しする。
今回のヒートスティックはサクッと綺麗に刺さったので、きっとおいしい。
そんなことを嬉しく思いながら、のそのそと体を起こした。
アタリの煙を吐き出しながら、服を着替えたり、ボトルに水を詰めたり。
何かとせわしない朝だ。
5時半には家を出なければ約束に遅れてしまう。
今日は大学時代の友人やその奥さんと箱根の金時山に登るのである。
時間はあっと言う間に過ぎてしまうけれど、とりあえず朝食は食べなきゃなとグラノーラを牛乳で流し込んで急ぎ家を出た。
8:11
小田原駅、到着。
どうちん、Aちゃん、ゆりあちゃんも既に到着しており、今回の登山メンバー無事集合となった。
小田原駅からは桃源台行きのバスに乗り、40分程かけて『仙石』まで移動する。
仙石から登山口までは徒歩だ。
仙石付近は住宅地であり、公衆トイレや自販機があるのでとても助かる。
喫煙所もばっちりなので、一休みしてからの出発となった。
登山口まで15分くらいだろうか。
舗装路のゆるい登り坂が続く。
すでに標高は650m程あり、冷たい風が吹き抜けていた。
ちなみに金時山の山頂は1,212m。
標高差約560m程の登山となる。
金時山登山口から山頂を目指し、公時神社へと下るコースを行く予定だ。
舗装路の途中、道の脇にルートマップを掲げた登山口が現れる。
どの山もそうだけれど、入り口というのはいつも不思議な魅力を醸し出しているなあと思う。
俺たち町暮らしの人間にとっては『非日常』の入り口。『休日』のはじまりだ。
つーことで、ここからが登山道である。
数歩足を進めると、途端に空から木葉の影が落ちてくる。
日射しを遮ってパラパラと地面を照らす光は思わず微笑んでしまう程に綺麗だ。
周囲には夏と思えないくらいの涼しさが溢れ、耳を澄ませば小気味良い鳥のさえずりが聴こえてくる。
「ああ、山だなあ。山なうだなあ。」と小さく感嘆を漏らしてしまうのも致し方のないこと。
登山道で頻繁に見かける積み石。
これを山界では『ケルン』と言って、正しい道であることを示している。
我々も後に登る人の安全を祈念して各々に小石を積み重ねた。
途中、木々がアーチ状を成している場所に出くわした。
それはまるで緑のトンネルのようで、お伽噺にでも出てきそうな雰囲気を放っていた。
「すごい!木が避けてる!」
と言ったのはどうちんだっただろうか。
ネコバスに乗り込んだサツキさながらの声が響いたのを俺は忘れない。
さらに進むと一帯が開け、矢倉沢峠うぐいす茶屋が顔を出す。
ここはとても見晴らしが良く、これから進むべき登山道が遠巻きに見てとれる。
頭上に木々がないので、ジリジリとした陽の光が肌を焼いた。
一服をつけて、一行は再び歩き始める。
背丈をやや越えるくらいの草が茂る道を行く。
わけのわからないトゲの付いた葉っぱがとにかく無数に生えていて、痛い。
残虐非道なあの鋭さは本当にやめてほしい。傷が残ったらどうしてくれるのよっ!つって。
赤外線センサーを掻い潜る泥棒の如く棘道を抜けると、一気に展望が開ける。
こういう衝撃は登山の楽しみのひとつ。
登って良かったという気持ちをストレートに感じる瞬間だ。
あまりの気持ちよさにアドレナリンが溢れ、Aちゃんと一緒に歌いながら歩いた。
公時神社コースとの分岐点に到着。
山頂へと続く道の合流地点なので登山者がどっと増える。
また、急登がはじまるのもここからだ。
適度に休憩を挟みつつ、段差の高い岩や階段を登ってゆく。
ワイルドな道はどうにも俺たちの心を刺激して止まない。
楽しそうにズンズン進むAちゃん夫婦に先頭を任せ、俺は殿を務めた。
ここは俺が引き受ける!先に行けー!!
そしていよいよ感動の登頂である。
どうちんを前後から容赦なく撮影するこの状況は、さながらドキュメンタリー作成現場。
ブログを読んでくれている皆々様にはぜひ雄三&新司のサライを再生してほしい。
さくらぁー、ふぶぅーきのぉー
ザ!山頂!
ゆりあちゃん持参の自撮り棒が良い仕事をしている。
一角で山頂飯の準備に取りかかった。
親父から譲り受けたシングルバーナーにガスを通し、火を着ける。
俺はこの動作がとても好きだ。
日常とは違う調理器具、地べたで作業する感覚、周囲に広がる景色によって『飯を作って食べる』といった普通の営みに勇ましい色が着く。
そんなふうに面白味を感じるからこそ、俺の登山で最重要としているのは食事だ。
今回は3種類の鍋キューブを持ってきている。
食材は各員担当をあみだくじで決めて持ち寄った。
さあ作ろうぜ、伝説の鍋を。
壱ノ鍋、うま塩。
具材はソーセージ、白菜、ネギ、マロニー、しめじ、餅、だ。
ちょっと味が薄かったので白湯キューブもわずかに加えた。
めちゃくちゃうまい。
ゾーマあたりの魔王も笑う旨さ。
弐ノ鍋、キムチ。
食材は同上ながら、キムチの辛さが際立っていて最高だ。
なんせおにぎりとの相性が最高で、これには思わず信長もスタンディングオベーション。
参ノ鍋、白湯。
これでもかという程ベーコンを突っ込んだタンパク質鍋。
筋肉増強の為に考案されたのかなと思う。
凄まじい旨さで、運動後の俺たちの胃袋に染み渡った。
力自慢の金太郎に食わせたい鍋である。
食事中、どこからともなく猫がやってきてずーっと俺たちの隣に居座っていた。
完全に人馴れしていて撫でても逃げない。かわいい。好き。
金時茶屋で飼っているのだろうか。
とにかくかわいい、好き。
生憎空は雲で覆われてしまい、山頂からの展望は少々限られてしまった。
みんなに快晴の金時山頂を味わわせたかったので残念だったなあ。
ということで2017年にテツと優理ちゃんとで登ったときの山頂写真を参考までに。
芦ノ湖が見えたりして、なんつーか鳥の視点ってこんなのかなと思える。
山っつーのは何回登っても新しい発見や経験があるので、また登ろう。
ここのところ落ち着かないお天気事情。
このとき俺たちは急な雨に見舞われた。
周囲の人たちも慌ててレインウエアに身を包む。
もちろん俺も。
なかなか緑寄りな出で立ちである。
金時茶屋の脇に持ち上げ可能な斧が置かれている。
完全に男のハートを掴むのが金時山だ。
武威の真似をするもよし、何らかの卍解をイメージするもよし。
俺はあれです。武器の形状は違うものの、意識は完全に班目一角。
どうですか、見えますか、俺の龍紋鬼灯丸。
帰りは先程の分岐で公時神社方面へと進む。
このコースはなかなか急な斜面があったり、足元が悪かったりしていてとても楽しい。
地面が削られた為か、根っこのほとんどが露出した木が目立つ。
グネグネと曲がった様子は今にも動き出しそうな躍動感がある。
こういう根っこは登山の際によく手すりとして利用されるのでツヤツヤなものが多い。
これがもう気持ちよくてたまらないので、ぜひ触って頂きたい。
下山も後半に差し掛かる頃、大きな岩『金時宿り石』にたどり着く。
金太郎氏は母親とここで生活を営んでいたそうな。
その巨大さを示す為、どうちんとの比較を載せておきます。
あ!向こうに舗装路が見えた!という頃合いに奥の院の入口がある。
ここは『金時神社』って書くんかい。
公時と金時の使い分けルールを教えてくれないか。
奥の院には金時宿り石よりも小さい岩があり、荘厳な雰囲気を纏っていた。
ちなみにさっき見えた舗装路で下山完了ではない。
舗装路を横断して、もうちょっとだけ登山道は続く。
公時神社までたどり着いて下山だ。
汗をたっぷりとかいた俺たちはここから仙石のバス停を目指し、約30分の乗車時間を経て箱根湯本へと移動する。
そう、温泉に入らねば。登山後といえば、やはり。
天然温泉 和泉という日帰り風呂に入ってきた。
サウナやジャグジーは無いものの、温泉の質が良さそう。
入浴しているそばから肌がキュッキュと鳴るのは効いてるってことでいいですね。
めちゃくちゃ気持ちよかった。
一日の〆に『山賊ホルモン』へ行って肉を食べる。
超回復中の俺たちにはタンパク質とアルコールが必要だ。
めちゃくちゃおいしかった。
帰りはみんなで仲良くロマンスカー。
最高である。
どうちんとAちゃんは15年来の友人だ。
何年経ってもこうして一緒に面白いことを続けられていることが嬉しい。
色んな物事が変わってゆく人生の中で、新しい楽しみを見つけ、それぞれに大切な人を増やし、それらをひっくるめて俺たちはまたワイワイと歩んでゆく。
生きるってのはやはり良いものだ。
また登りに行こう。
付き合ってくれてサンキュー!
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