新年度がスタートして1ヵ月ちょっと経過したわけですが。
どうですか、みなさん営んでますか。
俺はここのところCDをリリースしたり、動画配信を始めたり、ユニットを組んだりと、なかなか忙しく暮らしています。
人と力を合わせて行う取組はとても楽しく、体感的な時間経過がすこぶる早いもので。
気が付けば33歳。
大なり小なり色々な出来事に出くわすのが人生らしく、例えばここ10年間あたりを思い返してみると結構胸が熱いわけです。
あれもあったなあ、これもあったなあ、なんつって割かし具体的に過去を振り返っていたところ、ふと気付いたことがひとつ。
2018年の登山、三つ峠しか登ってねえ。
おいおいまじかと。
2016〜2017年は1or2回/月のペースで登ってたのに、ここにきてまさかの1回/年。
「いろいろあったなあ」の中に山が全然ないんだけど。
ほんとおめえライブとキャンプしかしてねえ。
そんなこんなで今回は約1年ぶりの登山記となります。
よろしくどうぞ。
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2019年5月11(土)
7:15 西武秩父駅、到着。
久々の登山ということで入念な早起き活動の結果、集合時間の45分前に西武秩父駅へ到着した。
今回は奥秩父山塊の北部に位置する両神山(標高1,723m)に登る。
コースは最もポピュラーとされる表登山道、登山口は日向大谷口だ。
標高差は約1,100mで、なかなかハード。
1年間のブランクを以てして、いけるのか・・・。
ところで、この日の登山着は呉の大和ミュージアムで購入した速乾ポロシャツ。
そう、今日の俺はさながら大地を駆ける陸上戦艦。
そんなジャパニーズインペリアルネイビーと山登りしてくれるのは、ミュージシャン登山部のなるみちゃんだ。
一緒に登る率が最も高く、これまで数々の山を共にクリアしてきた。
俺にしてみれば復帰戦、もしくはリハビリとも言える今回の登山。
他でもなく信頼できる仲間である。
両神山登山でネックとなるのは登山口までの道のり。
自家用車以外で行くとなると結構アクセスが悪い。
午前中に西武秩父を出発するバスは8:20と10:20の2本。
日帰り登山者は必然的に8:20発を選ぶことになり、そこから1時間半かけて登山口到着となる。どう頑張っても登山開始時刻は10:00くらいになってしまう。
【登山口までの道のり】
西武秩父駅 (8:20発)
↓
両神温泉薬師の湯(乗継)
↓
日向大谷口 (9:48着)
ちなみにバスは現金のみで、ICカードは使えない。
両替機はあるけど小銭切れの場合も多いらしく、運転手のおじさんが「俺が持ってる小銭で足りるかなあ」と笑っていた。
おおらかで素敵。
本気か冗談かわからないけれど、それほどにバスは混んでいるのだ。
両神温泉薬師の湯で一旦下車する際に500円を支払うと、乗継券をくれる。
その乗継券を日向大谷口で出せばOKなので、片道500円で登山口まで行けてしまう。
すごいよね、この走行距離にして安いなあ。
細い細い山道でバスドライバーさんのテクニックが光る。
登山者をぎゅうぎゅうに乗せた重い車体が慎重に坂を上り、いよいよもって日向大谷口へと到着した。
尚、帰りのバスももちろん少ないので、この時点で要チェック。
15:10発か17:20発が西武秩父駅に行くことのできる最後のバスだ。(※要乗継)
登山所要時間を考えると実際17:20以外ないかな、といったところ。
念入りな準備運動をしてから登山口へ。
道路脇の階段から山に入ってゆく。
すこし登ったところにある両神山荘を抜けて登山開始だ。
【今回の登山道程】※ピストン
日向大谷口
↓
会所
↓
両神清滝小屋
↓
両神神社
↓
山頂
バス停車位置から見上げる両神山荘。
結構高いところに建っている。
登山届はここで書いて出しても良い。
俺たちは埼玉県警にインターネット届出をしたので、今回はスルー。
両神山は山岳信仰の山。
入山に際して立派な鳥居が設けられている。
「よろしくお願いします」とお辞儀をしてから入った。
山名に関しては諸説あるらしいけれど、イザナギとイザナミを祀っている説が好きだな俺は。
序盤はさほど急でもない坂道で、何度も上り下りを繰り返す。
身体を慣らすにはちょうど良い運動量だ。
また『岩と花の山』とも呼ばれる山らしく、随所で広い岩肌を見ることができる。
ダイナミックでかっこいいぜ。
花も咲いている。
ヤマツツジ?
10:23
『会所』に到着。
ここが七滝沢コース(上級者向)との分かれ道になっている。
俺たちは無理をせず、当初の予定通り表登山道を行く。
サラサラと水の音を聴きながら沢沿いの道。
木漏れ日の中、冷たい風が吹いていてとても気持ちが良い。
やはり5月の登山は清々しいぜ。
ズンズンと登りが続く。
岩の多い山はワイルドで非常にかっこいい。
しかしここら辺で俺は自身の不調に気が付く。
これまでであれば軽く歩いた今くらいの頃合いでウォームアップが完了して本調子が出てくる筈のところ、なぜか足腰の安定感がなく頭痛がする。
そして呼吸がしづらい。
声も嗄れる。
なんだ、これ。
登山開始早々からバテてしまって、休憩をとる。
見上げれば木々が生い茂り、太陽光に照らされた木の葉がきらめいていた。
さすが芽吹きの季節。
植物はまだ浅い黄緑色が多く、なんつーのか始まりを感じさせる。
良い時期に登山活動を再開できたな、と思った。
登ったり。
下ったり。
その後も一向に調子は上がらず。
どころか思うように身体が動かなくなる一方。
脚が痛いというわけではなく、なぜか思った通りにパーツを動かせない。
後々登山中盤でわかるのだけれど、これが恐らくシャリバテというもの。
ここ一週間ずっと食欲がなく、登山前日の食事はカップラーメン1個とフキの煮物。
登山当日は早朝4時におにぎり1個をちょっと無理して食べてきた。
よく考えたらカロリーを取らずに身体が動くわけないんだよね。
これは俺が登山をナメていたと言わざるを得ない。
無理矢理でも炭水化物を食わねば。
食えないならたぶん登っちゃだめだ。
この時はそんなことに気が付かず、とにかく沢山休憩を取らせてもらった。
今日の昼食はパスタなので、時短の為に水に麺を漬けておく。
2時間くらい漬けておけば、沸騰したお湯に入れて1分で茹で上がる。
いつだかの金時山で経験済だ。
1リットルのナルゲンボトルに入るよう、パスタ麺を半分に折ります。
力むとアゴってしゃくれるよね。
この写真なんてどことなくダンプカーに似てる。
昼飯時にいい感じにふやけてますように。
同じバスに乗ってきた登山者と何度もすれ違いながら、上り坂は続いてゆく。
次第にお互い顔を覚えてきた感が出てくると「こんにちは」から「お疲れ様です」とかになって楽しい。
アクセス難ゆえに生じる親近感というべきか。
これはこれで素敵なことだな。
11:58
登山開始から約2時間で清滝小屋に到着。
ほぼ標準タイム通りといったところ。
ゆらりゆらりと歩いてきました。
なるみちゃんに「直兄ゾンビみたいだよ」と言われるほどに。
ウォーキングデッドのゾンビもヴアァァァーつって声嗄れてるし、もしかしたら俺はどこかで噛まれたのかもしれない。
しかしこの不調具合、横瀬二子山での胃腸炎登山を思い出しちまったぜ。
清滝小屋で標高は1,400m、ここを過ぎた辺りで足元に桜の花びらが散らばっていた。
ヤマザクラ、でいいのかな。
両神神社まで怒涛の急坂が続く。
嬉しそうななるみちゃんと、
痩せ我慢してる俺。
あれ?ちょっと泣いてない?
いつもの俺なら「うーあぁぁあーーーー!登りたいーーー!!」つって駆け寄るレベルの大岩。
今回は心の中だけで叫んでました。
だってほら、声掠れてっから。
13:07
満身創痍で両神神社に到着。
とんでもなく疲れてしまったので、山頂飯を断念してここで昼食をとることにした。すまぬ、すまぬ・・・
良い感じにフヤフヤになっている。
試しにこのまま食べてみると、とっても粉の味。
1〜2分火にかけるとプリプリに茹で上がる。
料理長なるみさんお手製のミートソースとチーズを絡めて完成。
今回も完璧な山飯だわ、感動の山飯。
そしてこのミートソースパスタこそが俺を救ってくれた救世主なわけです。
ちょっと作りすぎたかなー、くらいの量だったけど、全然余裕で食える。
今朝までの食欲不振がぶっ飛んでいて、モリモリ食える。
そして確実に湧き上がる気力、徐々に冴える五感。
食ってしばらくしたらなんかすげえ行ける気がしてて。
ごはんすげえ・・・!!!と思った。
ここからは本当に別人のように動けた。
身体がきちんとコントロールできるようになっている。すげえ。ごはん。
ここにきてやりたいように登れる喜びといったらない。
祝福の花が咲いてる!やったー!
と喜びつつ、これがシャリバテというやつか・・・
と己の不甲斐なさを自覚したわけです。
ハイペースで山頂付近に到達。
ちょぼちょぼと花付いた自然のアーチがかわいい。
よじ登り。
山頂一歩手前の大岩にて、既にこの景色。
なんて壮大なのか。
ここまで開けなかった展望が、ここで初めて明かされる。
焦らし上手の両神さんとはまさにこの事よ。
はあああああああああーん!!!
さいこーーーーーーう!!!!
高いところすきーーー!!!
高いところーーーー!!
すきーーーーーー!!!!
14:13
山頂到達。
久しぶりに味わう登頂の爽快感。
自分の脚でたどり着いた達成感。
感動を分かち合う連帯感。
全身で感じる山の音や感触。
自己管理の甘さに関する自覚。
山登りが好きだという実感。
色んなものを取り戻した登山である。
落ち込んだら登山、嬉しいことがあったら登山、そんなふうに何でもかんでも山行に結び付けていたいつかの自分の気持ちが、いま改めて理解できる。
14:20
下山開始。
全身を使って急な斜面を這い降りる。
登っている最中はさほど恐怖感のない斜角も、上から見下ろすと様変わりするもの。
同じ道を往復するピストン登山もこれだから楽しい。
俺もすっかりいつもの調子を取り戻し、帰り道は結構なスピードで歩いて行った。
16:50
無事登山口に到着。
下山開始から2時間20分、帰りのバスに余裕をもってクリアできた。
帰りも長時間のバスに揺られて西武秩父駅へ帰る。
駅にくっついている最高の温泉、祭りの湯に行くのが秩父周辺登山の最近の楽しみだ。
炭酸湯に寝ころびの湯、サウナもあれば水風呂もある。
『最高』を具現化すると祭りの湯になるのだ。きっとそうだ。
風呂を浴びた俺たちは酒を購入して特急列車へと急いだ。
惜しくも今日の登山に参加できなかった友人・まりおが池袋で待っている。
酒を飲みかわそうと待っている。
合流後、3人で次の登山計画やらなんやらを沢山話した。
どこに登ろう、何を食べよう、次は誰と一緒に登れるんだろう。
すこし先のことを想像して期待する。
人と力を合わせて行う取組というのは、本当に楽しくて仕方がない。
今回も素晴らしい登山だった。
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